令和7年度人権・同和教育講演会
2025年11月7日 19時24分11月7日午後、講師に中矢匡(なかやただし)さんを迎えて人権・同和教育講演会を実施しました。
中矢さんは世界80カ国を超える地域を訪れ、様々な人々と交流されています。
訪れた先々で民族衣装を着るそうです。
民族衣装を着ると地元の人々との距離が近づき交流が深まるのだそうです。
御本人と、本校の教員7名が様々な民族衣装に身を包んで登場しました。
今日は「戦争と平和」についてのお話でした。
平和への一歩は、戦争について知ることだという一言が印象的でした。
紛争が起きている地域でも、一般市民は普通の生活を送っている。
これは当然のことなのに、外から見ている私たちにとっては忘れがちなことです。
中矢さんの言葉に、はっとさせられました。
戦うために育てられ、自分の誕生日も名前も忘れた少年の話。
規格外で売れないため、せっかく育てたバナナを捨てなければならなかった農園主の話。
日本を離れて移住した場所で、誇りを持って生きている移民の方の話。
ガンジス川のほとりで暮らす50万人に及ぶ路上生活者の話。
自分の活動が誰かに力を与えられたら、それが自分が生まれた意味になるのではないか。
様々な出会いを通してこのように考えた中矢さんは、現在ウクライナにおもちゃを送る活動にも取り組んでいます。
穏やかな語り口でありながら、それぞれの地域の厳しい現状についてリアルに語る中矢さんのお話に引き込まれていき、講演の時間はあっという間に過ぎていました。
最後に人権委員会の委員長が生徒を代表してお礼の言葉を述べ、感謝の拍手で講演会は終了しました。
私たちは様々なメディアを通して世界中の情報を手に入れることができますが、現地を訪れ直接交流しなければ分からないことがあることを再認識させられました。
中矢さん、本当にありがとうございました。